2020
07.30

【Like a rolling stone】⑥

PURE LIFE

その年は例年になく猛暑だったのを覚えています。
もう30年近くも昔、夏の暑い盛りの日でした。

いきなり唐突に書き出しますが、そう言えばこやつの自伝のような
何か訳わからん記事の続きがまだやったな、と思い出したあなた!あなたは偉い!!

そんなもん知らんでというあなたは偉くない(笑)

まあどっちでもええから取り合えず読んでみて。

今回は僕がタクシー運転手のどん底生活から奇跡的に抜け出せて、
その後のいわば第二部の始まりであります。

えっ?前置きはええからはよ先進め?

本記事以外の事ダラダラ書いてページ埋めたろ思とったのに(汗)

 

友人から聞いた名前と電話帳で調べた住所のメモを握りしめ
僕は東京・港区のとある人の家の前に立っていました。

 

頭の中ではいろんな思いが駆け回ります。

 

ここへ来るまでの1年半、僕の人生で最悪の時期。
明日の飯もろくに買えないで早朝から深夜までただ働いていた時。
かつては起業した事業を全国チェーン展開まで手がけた男の成れの果て。

 

地獄の1年半が心も身体もプライドもズダズタに切り裂いていた。
どう考えようにも2度と抜け出ることのできない状況。
しかしそれでも現実の状況とは裏腹にいつか又這い上がってやると誓う心。

 

奇跡的にどん底の暗闇から顔をだすチャンスを与えてくれた宇宙のパワー、神の力。

 

長かった、ここまで本当に長かった。

 

そんな過ぎる思いを振り払い、ふと我に返ると目前に
古い旧家の門構えに木造格子の玄関扉。

 

何のアポも取らずにいきなり尋ねてきた己の無謀さに、ここへ来て初めて気づく。
けれど背中を押しやる見えないパワーは無意識に呼び鈴を押させる。

 

長い沈黙は実際には2、3分ほどのものだったのか?
その時の僕には10分も20分も感じたのを今でも覚えている。

留守ならどうする?また出直すか。
会えたら先ずは何から話そうか、いきなりの弟子入り志願は失礼だろうか。

頭の中をぐるぐると考えが回っている。

 

やがて引き戸が開いて現れたのは、浅黒い無骨な顔立ちにヒゲを蓄えた長身の男性。

開口一番「よく来たな。今日から毎日ここへ通いで来るんだぞ!」

 

緊張と期待と興奮の絶頂にいる僕に向かって最初の言葉がこれでした。
僕の人生の中で後にも先にも、こんな凄いおっさんは出会ったことはありません。

 

これが師匠と僕との出会いでした。

 

以後1年間、僕は毎日来る日も来る日も、日経225先物のチャートを
方眼紙に書き続ける生活が続くのです。

以後僕の長ーいトレード人生の中の修行時代が始まる。

 

何かこうシリアスな小説風に書いてみました(笑)

当時を思い出すと今でも目頭が熱くなってくるんやけど。

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